アンケート作成時に押さえておきたい基本ポイント4選

 「調査票を作成するけれど、どんなことを注意すれば良いの?」「アンケートに自由回答を設けるときに注意点はある?」と思っている方も多いかもしれません。質の良いマーケティングリサーチを行うためには、目的に合った調査票の作成や的確な分析が必要不可欠です。特に自由回答(フリーアンサー/オープンアンサー)は調査票作成時や分析時の取扱いに注意する必要があります。この記事では、マーケティングリサーチのアンケート作成時に役立つ4つのチェックポイントについて詳しく解説します。


アンケート作成時に押さえておきたい基本ポイント4選

調査票を作る際に大事なことはたくさんありますが、この記事では以下に絞って解説を行います。

  1. アンケートの目的を明確にする
  2. 選択型の設問を効果的に活用する
  3. 自由記述の設問を効果的に活用する
  4. 回答者視点のわかりやすさを心掛ける

それでは、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。


1.アンケートの目的を明確にする

 まず初めに、アンケートを実施する目的を明確にすることが重要です。調査の目的をはっきりさせ、誰のどのような情報を得たいのかなどを事前に十分に検討する必要があります。これらの情報が明確でないと、質問項目や回答形式といったアンケートの設計を行うことができません。また、明確でないまま調査を行ってしまうと、結果的に意味のない調査になってしまう可能性もあります。

 アンケートの対象者となる調査対象者を正しく設定することも重要です。性別、年齢、居住地域、職業など、適切なターゲティングを行うことで、より効果的な調査を行うことができます。


2.選択型の設問を効果的に活用する

●選択型の設問

 アンケートは選択肢を並べて該当項目を選択させる選択型の設問を設置することが一般的とされています。答えをあらかじめ提示して、その中から回答してもらうため、回答者の負担が比較的軽いです。しかし、選択肢の内容に過不足は無いか、回答者にとって十分な選択肢が用意されているかなど、細心の注意を払って適切な選択肢を設定する必要があります。また、選択肢の順序や表現にも配慮し、回答者の回答しやすさにも気を配りましょう。

●統計的な分析に適している

 選択型の設問は回答者の負担が軽いというメリット以外にも、分析において定量的な評価が行えるというメリットがあります。回答者の傾向を集計やグラフ化といった統計的な観点から分析できるのは、回答を数量として回収できる選択型の設問ならではの利点です。しかし選択肢の設定が適切でないと、必要な情報が得られない可能性も発生してしまいます。また、あらかじめ設定した選択肢から回答を導き出すため、新しい発見がある可能性は低いという特徴もあります。


3.自由記述の設問を効果的に活用する

●自由記述の設問

 回答者に自分の思っていることや意見を自由に記述してもらう設問形式が、自由回答です。自由回答はフリーアンサー(FA)やオープンアンサー(OA)と呼ばれることもあります。回答者の生の声を引き出すことができ、新発見やこれまでにはなかった別の視点を見つけられる可能性が高いというメリットがある一方で、自分の言葉で回答してもらわなければならないため、回答者の負担が大きくなるデメリットもあります。質問の仕方を工夫し、1つのアンケートでいくつもの自由回答を設けないなどの配慮が必要です。

分析にはひと手間が必要

 自由回答には定量的な分析では掴み切れない回答者の生の声が含まれています。得られたデータを読み込むことで、回答者の潜在的なニーズや課題、新たな発見につながる可能性がありますが、数量として扱う統計的な分析が難しいという側面もあります。

●アフターコーディングで定性的なデータを定量化

 自由回答により深い分析や統計的な分析を実施するためには、アフターコーディングやテキストマイニングといったプロセスが欠かせません。アフターコーディングとは、自由回答を項目ごとに分類する作業のことで、これを施すことにより集計やグラフ化が可能になり、定量的な分析が可能になります。しかし、アフターコーディングには「時間がかかる」「費用がかかる」「精度の均質化が難しい」などの問題点があります。

 アフターコーディングについてさらに詳しく知りたい方は、当サイトの別記事「アフターコーディングの概要」をご覧ください。またテキストマイニングについては、「テキストマイニングについて」をご覧ください。テキストマイニングについてのお問い合わせは、「テキストマイニングPro」からお願いします。


4.回答者視点のわかりやすさを心掛ける

●誰もがわかる言葉を使う

 アンケートの質問文は、回答者にとって分かりやすい表現を使用する必要があります。専門用語の使用や曖昧な表現は避け、誰もがすぐに理解できる言葉で質問することが大切です。「1.アンケートの目的を明確にする」のプロセスで、調査の目的や課題を明確にし、その後の利用方法も明確化することで、誰もがわかる言葉に落とし込むことが可能になります。

●誘導的な質問を避ける

 回答者の本音を引き出すためには、誘導的な質問は避ける必要があります。中立的な表現で質問し、回答者の真の意見を引き出しましょう。

●適切なボリュームにする

 アンケートの長さや所要時間についても、回答者の負担に配慮することが重要です。回答者の集中力を損なわないよう、簡潔で回答しやすいアンケート設計を心がける必要があります。特に自由回答(FA)は回答者の負担が大きい質問形式です。1つの調査に、多すぎる自由回答を設置しないことなどの配慮をしましょう。


まとめ

 マーケティングリサーチを行う際、適切なアンケート項目(調査票)を作ることは非常に大事なプロセスです。より良い調査票を作るためには、上記のようなチェックポイントを押さえて回答者の本音を引き出す工夫が不可欠です。アンケートでは定量的な分析に適している選択型の設問を使用することが一般的ですが、より深い洞察や新しい発見を求めて自由回答の設問を設置することも非常に有効です。しかし、より良い分析を行うためにはアフターコーディングなどのプロセスを行う必要があります。自由回答の設問を設置する際は、ぜひアフターコーディングの実施も考えていただければと思います。

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