アフターコーディングが必要なタイミング
近年、マーケティングリサーチはビジネス戦略の基盤として欠かせない要素となり、WEBアンケートで様々なデータを回収する企業が増えています。そんな中、新しい発見を得ようとアンケートに自由回答を設置するも、読み込む以外の分析方法がわからない方も多いかもしれません。そのようなときに重要になってくるのがアフターコーディングです。今回はアフターコーディングの必要なタイミングについて解説していきます。
そもそもアフターコーディングとは
アフターコーディングとはアンケートなどの自由回答から得られたテキストデータを定量的な数量データに変換する作業です。この作業を施すことで、本来数値では分析できないテキストデータの集計やグラフ化が可能になり、細かいパターンを発見したり、深い洞察を得ることができるようになります。
テキストデータの分析方法には、ほかにも「テキストマイニング」と呼ばれる、文章中の単語の出現頻度や共起関係から、それぞれの語を分析する手法があります。テキストマイニングについては、当サイトの別記事「テキストマイニングについて」をご覧ください。またテキストマイニングについてのお問い合わせはテキストマイニングProからお願いいたします。
アフターコーディングはどんな時に必要なのか
●傾向を把握したい場合
数語から数十語で構成される複数のテキストデータから、一目でそのデータを分析することは困難です。そんな場合はアフターコーディングを行い数量データに変換することで、「大多数の要望は何なのか」「少ない意見は何なのか」といった傾向把握が容易になります。
●テキストデータの分量が多い場合
得られたデータの文章量やテキストデータの数量が多い際、読み込むだけでも非常に多くの労力がかかってしまいます。そんなときも、アフターコーディングを施すことで効率的な分析が可能です。アフターコーディングにより、データの読み取り難易度が下がり効率的かつ精緻な分析が可能になります。
●より深い分析が必要な場合
通常テキストデータは読み込むという分析しか通常は行えません。しかしアフターコーディングを施すことで、数量として扱うことができるようになり、集計やグラフ化ができるようになります。わかりやすく可視化されたデータを分析することで、読み込むだけではたどり着けなかった考察にたどり着ける可能性が高まります。
アフターコーディングの注意点3選
●時間の問題
自由回答で得られるテキストデータは深層心理に迫る感想や意見となっている場合が多々あります。またデータの数が数百程にのぼる場合も少なくありません。扱いが難しいテキストデータを大量に扱うアフターコーディングは非常に多くの時間を必要する作業です。
●費用の問題
時間がかかるということは、人的な費用もかかるということにつながってきます。作業者を増やしたり、作業(稼働)時間を増やしたりといったことで、時間の短縮もできますが、さらに多くの費用が必要になってきてしまいます。
●均質化の問題
感想や意見、理由といった主観的な回答が得られるテキストデータだからこそ、作業者がブレない基準をもって分類を行うことが大事になってきます。しかしどうしても、コーディングの前半と後半で基準があいまいになってしまったり、複数の作業者で行う場合はそれぞれでコーディングがブレてしまったりということが起こってしまいます。
まとめ
自由回答などで得られるテキストデータは深い考察ができる大きな可能性を秘めたデータですが、その反面取り扱いの難易度が高いデータでもあります。アフターコーディングはそんな定性データを数量化することで集計やグラフ化を可能にし、より効果的な分析を実現させるデータ変換プロセスです。
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