集計解説 <自由回答の集計方法>

 「そもそも集計ってなんだろう」「自由回答(FA)のデータの集計はどうするの?」と感じたことのあるマーケティング担当者やデータアナリスト初心者も多いかもしれません。自由回答は顧客の生の声を捉える貴重な情報源ですが、アフターコーディングなどの作業を経る必要があるなど、集計方法が複雑で時間がかかることが多いデータです。

 この記事では、集計の概要や自由回答の集計を可能にするアフターコーディングについて詳しく解説します。


マーケティングリサーチにおける集計

 集計とは、収集したデータを整理し、意味のある情報に変換するプロセスです。集計は分析の基礎として必要不可欠なもので、マーケティング戦略を策定する際の重要なステップとなります。

●単純集計とは

 調査から回収ができる生のままのデータをローデータと呼びますが、このデータは未加工のデータなのでこのままでは分析などはできません。ローデータをもとに1つ1つの質問ごとに、その質問の対象者は何名なのか(n数)やその質問の選択肢の選択比率(%)、平均値などを集計することを単純集計と呼びます。この単純集計では、全体の大まかな傾向などを把握することができます。

●クロス集計とは

 クロス集計は、各質問を性別や年齢層別などの属性別に集計したり、ある質問の選択肢(例えば、「はい」「いいえ」)を1つの属性として集計する手法です。これにより、単純集計ではわからなかった、属性別の違いなどを明らかにすることができます。例えば、年齢層による購買傾向の違いを分析する際には、年齢層別(例えば、「10代」「20代」「30代」「40代」「50代」)でクロス集計を行い一つの表としてまとめます。クロス集計は、より詳細な分析を可能にし、データのパターンやトレンドを明らかにするのに役立ちます。


定性データの集計

 アンケートの自由回答(フリーアンサー/オープンアンサー)では数量データではなく文字データ(感想や意見、理由など)が得られます。このデータは、読み込むことで新しい発見や深い洞察などが見つかる場合がある非常に有益なデータですが、そのままの状態では数量データとして扱うことができず、集計が行えません。

●アフターコーディングなどが必要

 定性データの集計には、アフターコーディングと呼ばれるプロセスが必要になります。アフターコーディングとは、自由回答などの文字データから共通要素を抽出し集計可能なデータに変換する作業です。このプロセスを通じて、文字データを数量データとして扱うことができるようになり、単純集計やクロス集計が可能になります。

 他にもテキストマイニングという、形態素の出現頻度や共起関係を分析する手法もあります。テキストマイニングについては、「テキストマイニングについて」をご覧ください。また、テキストマイニングについてのお問い合わせは、テキストマイニングProからお願いします。

アフターコーディングの3大課題

 自由回答から得られる定性データの深い分析に欠かせないアフターコーディングですが、この作業にはいくつかの重要な課題が存在します。

●時間がかかる

 アフターコーディングは、データの量が多いほど時間がかかります。手動での分類作業は非常に時間がかかるため、複数人でアフターコーディングを行う場合もあります。

●費用が高い

 アフターコーディングの作業には、専門的なスキルと多くの人的リソースが必要です。そのため、外部の専門家に依頼する場合や、大規模なデータセットを処理する場合には、費用が高くなることがあります。

●均一の基準での分類が難しい

 定性データは、主観的な要素が含まれるため、分類基準を統一するのが難しい場合があります。異なる分析者が異なる基準でデータを分類すると、結果にばらつきが生じてしまいます。また、一人の分析者が作業を行う場合でも、作業の始めと終わりで基準がブレてしまうことも少なくありません。


3大課題を完全解決するオートFAコーダー

 オートFAコーダーは、AI技術を活用してアフターコーディングのプロセスを自動化するサービスです。これにより、従来の手作業によるアフターコーディングの3大課題を完全解決し、迅速かつ高精度なデータ分析を実現します。

●数分~数十分でコーディングが完了

 オートFAコーダーは、高速で大量のデータを処理する能力を持っています。手動での作業に比べて、格段に短い時間でアフターコーディングを完了できるため、迅速なデータ分析が可能です。

●高精度のコーディング

 AIを適切に使用しているコーディングは、非常に高い精度を誇ります。単語のコーディング精度は98%以上、文章レベルの精度も92%以上であり、データの正確な分類と分析が実現されます。これにより、信頼性の高いインサイトを得ることができます。

●コーディングの基準が均一

 AIが一貫した基準でデータを分類するため、分析者による主観的なバイアスが排除されます。また人ではないので、体調の変化や疲れなどといったことも気にする必要がありません。これらによりデータの整合性が保たれ、より正確な分析結果が得られます。


まとめ

 集計はマーケティングリサーチに欠かせないプロセスの一つです。しかし定性データ(自由回答)の集計は数量データの集計とは異なり、複雑な処理が必要です。アフターコーディングは定性データを数量に変換して集計を可能にさせる重要なプロセスですが、「時間がかかる」「費用が高い」「均一の基準での分類が難しい」といった課題のある作業でもありました。

 オートFAコーダーを活用することで、アフターコーディングのプロセスを大幅に効率化することができます。AIによる高速かつ高精度なコーディングは、時間とコストを削減し、より信頼性の高いデータ分析を実現します。ぜひオートFAコーダーを利用し、マーケティングリサーチにおける集計作業をスムーズに進めていただければと思います。

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【オートFAコーダー】は、アンケートの自由回答のアフターコーディングを数分~数10分で高精度に分類できる自動アフターコーディングサービスです。

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